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小泉昌浩/ガラス

2021.03.31

小泉昌浩/ガラス

    

神奈川県出身、ガラス職人。家業の石材加工業で学んだ研磨技術を応用して、1995年から独学でガラス加工に着手。世界で有数の技術力により、国内外問わず設計事務所やデザイン事務所からの委託生産を多数請け負っている。2008年から作家活動を開始。ガラスという素材の可能性や表現方法を日々探求し、誰も知り得ない神秘的で美しい作品を造り出し続けている。


なぜ職人になられたのですか?
            

父親が開業した石材店を継ぐという形で、石材加工技術を身に着けました。ガラスの加工を始めたのは、付き合いのあった業者の方から、なかなか上手くいかなかった、ガラス研磨の依頼をされたことが始まります。


偶然から始まったガラス加工ですが、現在では石材加工のノウハウを応用して独学にてガラス加工技術を模索しています。


職人になってよかったこと、大変なことをそれぞれ教えてください。
            

職人になって良かったことは、他では出来ない加工依頼などを引き受け作り上げることです。過去の経験と実績から想像力をふくらませ、新しい何かを作り上げる。完成したときの達成感は何度味わっても良いものです。


逆に大変なことは、自分の代わりが居ない。要するに人に仕事を頼めないところです。自分しか制作できないという自負があるが故に、他人には任せられないこだわりの強さです。


誇れる技術について教えて下さい。
            

ガラスは個体なのに結晶がなく、液体とも言われる不思議な素材であり、1つが上手くいったとしても、他で上手くいくとは限らない、削りすぎると戻せないという難しさをもっています。0.1㎜まで指定された図面での依頼もあるため、イメージ通りにつくり上げるためのミリ単位の技術を身につけてきました。長年の経験から、触れることで歪みを感じ取れるようにもなってきましたが、まだまだ発展途上ではありますので、勉強の毎日です。


制作時に意識していることや大切にしていることはありますか?
            

とにかく良い物を。この作品(製品)を手にした人がどう思うか。自分が受け取ったらどう感じるか。これはいつも頭の中にあります。また、作家さんから依頼を頂いた際は、作家さんが何を欲しがってるかを理解し、自分の意思を徹底的にいれず作品を引き立てるモノを作ることにこだわっています。


制作の上でこだわりを教えて下さい。
            

一言にガラスといっても様々な種類が有り、それぞれにあわせた加工方法があります。切断作業一つとっても、一般的な板ガラスではさほど苦労しませんが、光学ガラスなど厚みのあるガラスの切断は、相当な技術と経験が必要です。


また、研磨作業も同様で、素材に合わせた作業で磨き上げます。常に素材と向き合い、素材を理解して作業をしています。


ご覧いただいている方へのメッセージをお願いします
            

ガラスという素材の可能性や表現方法を日々探求しております。誰も知り得ない神秘的で美しい作品を造り続けていきたいです。製品を手に取ってもらった方には、ガラスの不思議な魅力に興味を持っていただき、作り手も見つけられなかった美しさを見つけて欲しいと思っています。ガラスは壊れることもアートの一部ですので、壊れることを恐れずに使ってみてください。


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